Mission Vision Value

ミッション・ビジョン・バリュー

企業がミッション・ビジョン・バリューを策定するのはなぜか。
ピーター・F・ドラッカーは著書「ネクストソサエティ」の中で、

「ミッション・ビジョン・バリュー以外はすべてアウトソースできる」

と述べている。

他社と同じ事業をしていても、どんな価値観で、どんな使命感で事業を行っているかで、お客様への価値は変わってくる。


ピーター・ファーディナンド・ドラッカー

(Peter Ferdinand Drucker)

ピーター・ファーディナンド・ドラッカー(Peter Ferdinand Drucker、ドイツ語名:ペーター・フェルディナント・ドルッカー 、1909年11月19日 – 2005年11月11日)は、オーストリア・ウィーン生まれのユダヤ系オーストリア人経営学者。

「現代経営学」あるいは「マネジメント」(management) の発明者。

マネジメントの体系を確立し、「分権化」「自己目標管理」「民営化」「ベンチマーキング」「コアコンピタンス」などマネジメントスキルのほとんどを生み出したマネジメントの父である。

ネクストソサエティ@ドラッガー

「ネクスト・ソサエティ」は、文字通り「次の社会」に関して書かれた本で、2002年に出版。

知識が中核の資源となり、知識労働者が中核の働き手となる、ネクスト・ソサエティは知識社会である。

知識社会としてのネクスト・ソサエティには3つの特徴があり。

  1. 知識は資金よりも容易に移動し、境界もない社会となる。
  2. 万人に教育の機会が与えられ、上方への移動が自由な社会となる。
  3. 万人が生産手段としての知識を手に入れ、しかも万人が勝てるわけではないので、成功と失敗の並存する社会となる。

ゆえに、ネクスト・ソサエティは、組織にとっても人間にとっても、高度に競争的な社会となる。


ミッション・ビジョン・バリューのメリット

  • 特別な存在としてお客様から認知される
  • 組織が進むべき方向をメンバーが認知できる
WhyWhatHow
MissionVisionValues
「実現したいこと」「なりたい姿」「行動指針」
組織が存在する意義、組織が究極的にやらねばならない使命。何のために存在しているのか、私たちがやらないと他ではできないこと。なりたい姿、目標のイメージを具体的に表現したもの。どういう姿をめざしているか、どこに向かおうとしているのか。組織行動の優先順位を決めるための行動指針。何を大切に考えるのか、考え方や概念の基点・起点。
•何によって世界をより良くするのか?•持続可能な使命か?

•事業に独創性はあるか?

•社会のどんな課題や需要に対して、どんな価値を持続的に創造するのか? | •どんな会社、組織になりたいのか?•独りよがりでなく、三方よしか?

•社員の実行可能性を感じる未来増か?

•社員が夢を感じ、共に歩みたいと心から願う未来像か? | •使命遂行にあたってのほくじの価値は?•社員の行動を導く内容か?

•社員を幸せにするか?

•社員の創造性や協働を促進し、独自の価値創造に繋がる必要十分な内容か? |

近江商人の三方**よし「売り手よし、買い手よし、世間よし」**

売り手の都合だけで商いをするのではなく、買い手が心の底から満足し、さらに商いを通じて地域社会の発展や福利の増進に貢献しなければならない。

Mission, Vision, and Values ケーススタディー

ローソン

Mission:「実現したいこと」

私たちは”みんなと暮らすマチ”を幸せにします。

Vision:「なりたい姿」

実行一流企業へ。

全員でお客さまのニーズと変化を考えぬき、スピードを持って実行し、マチの暮らしにとって、なくてはならない存在になります。

Value:「行動指針」

  1. お客さま、マチ、お店を起点に考えます。
  2. 基本を徹底し、革新に挑戦します。
  3. 仮説、実行、検証の質とスピードを高めます。
  4. 規律のもとで自律し、チームでやりぬきます。
  5. 自己の成長を求め、仲間の成長を支えます。

ダイソー

Mission:「実現したいこと」

高い志をもち 独創的なものづくりで 豊かな社会の実現に貢献します

Vision:「なりたい姿」

  1. 収益力 : 高付加価値のスペシャリティケミカルを強化
  2. 成長力 : 成長性が高い市場で戦える事業を展開
  3. 技術力 : フロンティア精神に培われた独創的技術を開発
  4. 戦略投資の推進 : 安定した財務基盤の下で戦略投資を推進
  5. 挑戦する企業風土 : 勇気・熱意・創造力・行動力を具えた人財を育成

Value:「行動指針」

  1. 法令と社会規範を遵守し、公正・健全な企業活動を行います
  2. 研究開発を推進し、高品質・高信頼性の製品を提供します
  3. 地球環境の保全に努め、安全で健康的な生活空間の実現をめざします
  4. 互いの人権・個性・価値観を尊重し、良好な職場環境を作ります
  5. 会社の諸規定を遵守し、ステークホルダーへ適性な開示を行います

Intel Corporation

Mission:「実現したいこと」

コンピュータ業界において卓越したビルディング・ブロック(基本要素)の供給会社となることで、顧客、社員、株主に貢献すること

Vision:「なりたい姿」

  1. マイクロプロセッサー(超小型演算処理装置)の市場で首位の座をさらに強固にする
  2. PCをインタラクティブ(双方向)・デバイス(電子部品)として世界中に普及させる
  3. 正しいことを正しく行う

Value:「行動指針」

ソニー株式会社

Mission:「実現したいこと」

ユーザーの皆様に感動をもたらし、人々の好奇心を刺激する会社であり続ける。

Vision:「なりたい姿」

テクノロジー、コンテンツ、そしてサービスへの飽くなき情熱で、 世界に先駆けた商品や体験、そして新しい文化を生みだし ソニーだからできる、新たな感動の開拓者となることをめざします。

すべては、あなたの心を動かすために。

Value:「行動指針」

ソニーネットワークコミュニケーションズ

Mission:「実現したいこと」

挑 創 楽 夢

Challenge Creativity Enjoyment Dream

Vision:「なりたい姿」

新しい価値の提供

Value:「行動指針」

ソニービジュアルプロダクツ株式会社

Mission:「実現したいこと」

五感を震わす「感動」で人々の心を繋げ
顧客・社会そして我々自身をわくわくさせ続ける

Vision:「なりたい姿」

「感動を映し出す窓」から広がる多彩な世界への没入と感動が
人々の心を豊かにし、新しいライフスタイルと文化を創造する

Value:「行動指針」

  1. 真摯に顧客に向き合い、「顧客価値の創造」を行動の原点とする
  2. 顧客満足の対価である「利益」を継続的に生みだす
  3. 「好奇心・創造性」を大切にし、失敗を恐れず挑戦することによって人と組織が「成長」する
  4. 「基本」に立ち戻り、「現場」に解を求める姿勢を持ち続ける
  5. 常に人と社会に優しさ・思いやりをもって接し、「誠実さ」を忘れない

Apple

Mission:「実現したいこと」

Vision:「なりたい姿」

Value:「行動指針」

アップルには「かくあるべし」を示すミッション・ステートメントは見当たらない。

しかし、Apple創立時にジョブズは、

『テクノロジーを介して何百万人もの人の生活を変える』
-improve the lives of millions of people through technology-

と言っている。

また、“Think different” 「発想を変える」は広告キャッチコピーでミッションではない。

Mission, Vision, and Valuesの策定手法

ミッション(mission)とビジョン(vision)とバリュー(value)の違いと定義

MVVの定義は様々で、

例えば、このように訳されていることが多い。

ミッション ⇒ 使命、目的、役割、存在意義など

ビジョン ⇒ 目標、夢、志、方向性など

バリュー ⇒ 価値観、あり方、姿勢など

このように様々な定義があり、どこかにまとまった定義があるわけではない!

もっとわかりやすく区別するために、「社会」と「組織」、「意思」と「義務」という2つの軸で4つの領域(マトリクス)に分けて考える。

Society「社会」とOrganization 「組織」 / Will「意思」とMust「義務」の軸で考える

策定ステップ

  1. やる気が沸いて注目するような、ビジョンを作成する
  2. ビジョンに向って明確なミッションを定義する
  3. ビジョンとミッションの関連性を明確にするバリューをつくる

キーポイント

  • ミッションとビジョンは「社会」か「組織」かを軸に、メッセージの向く先が異なる。
  • 一体何がしたいのか?
  • なせそれが重要なのか?

FTRのMission, Vision, and Values

Vision:「なりたい姿」

  • 今と違う今(=未来)をリサーチするコンサルタント
  • スタートアップ育成ビジネスを変革するコンサルタント
  • 業界トップクラスの顧客満足度を得るコンサルタント
  • ステークホルダーの成長力、収益力を発揮するコンサルタント

Value:「行動指針」

  1. “キャスムを超える術”を知る人財の育成
  2. 事業戦略コンサルティングの価格破壊
  3. コンサルティングで顧客の期待、信頼に応える
  4. オープンで正直なコミュニケーション
  5. 常に自己革新を続ける
  6. 好奇心と探求心をもって自己の価値を高める