顧客価値の仮説の続きです。
前回は、18世紀にフランスで活躍したジャン=ジャック・ルソーを題材に、最初の顧客価値の仮説として、
顧客価値=欲望と能力のキャップを埋めるコトもしくはモノ
と仮説を立てました。今回は、19世紀の経済学のオーストリア学派を例に顧客価値を考えみます。
19世紀に活躍したオーストリア学派を創始した経済学者のカール·メンガーは、近代経済学の創始者の一人に挙げられます。
出所:wikipedia
メーガンは、オーストリア領ガリチア・ノイザンデツ Neu Sandez(現ポーランド、ノヴィ・ソンチ Nowy Sącz)の下級貴族の裕福な家庭に、弁護士の息子として出生しました。
彼は、人間の経済活動 の原点を人間の欲望(Bedürfnis, wants)に見出しました。資本主義経済や市場経済を前提とすることなく自然経済から説き、企業を前提とせず個人を経済主体に据えました。
- 人間の経済活動の原点を人間の欲望に見出す
- 資産とは、欲望を満足させる物を財と呼び,財の本質を効用性の認識と支配可能性に見出すことによって,財に対する需求が支配可能数量を上回る経済財と定義
と言っています。
そこで、二つ目の顧客価値の仮説として、
顧客価値=人間の欲望が経済活動の原点
と仮説を立てる事が出来ます。
次回は、アブラハム·ハロルド·マズロー を例に顧客価値を考えていきます。
お楽しみに。